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NYの視点:ドラギECB総裁、テーパリング計画発表も速やかな対応には警戒か

発行済 2017-08-22 07:38
更新済 2017-08-22 08:00
NYの視点:ドラギECB総裁、テーパリング計画発表も速やかな対応には警戒か
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の連邦準備制度理事会(FRB)年次シンポジウムで25日の昼食会に講演を行う。


今回の講演は、量的緩和(QE)の必要性を説明した2014年の講演と同様、ドラギECB総裁義総裁が2018年にQEを終了することを裏付ける証拠を提示する「絶好の機会」になると見られている。
ドラギECB総裁は成長を証明し、前回の講演で強調した問題点が解決しつつある進展を説明する可能性がある。


1)失業率が大幅に低下。
ユーロ圏6月の失業率は9.1%と、2009年2月来で最低となった。


2)成長率が改善。
2014年6月時点のユーロ圏の12か月の成長は1.1%だった。
現在の成長ペースは2.2%。


3)遅いながらもインフレが目標に向けた進展が見られる。
2014年7月時点の12か月のインフレ率は0.4%。
最新は1.3%。


ECBは2018年に緩和策を削減する基盤を形成する。
しかし、過程はおそらくかなりの慎重なものになる。
7月の定例理事会の議事要旨によると、委員はテーパリングを織り込むユーロの上昇に懸念を表明し、速やかなテーパリングを実施するとの印象を投資家に植え付けるシグナルを出さないよう慎重。


このため、中央銀行は金融緩和の縮小を可能にする状況の進展を強調する一方で、債券購入などの成長を支援する措置を速やかに解消することがないことも念を押すと見られる。
このため、ユーロは根強いテーパリング観測に買戻しが続くが、上値も限定的となるか可能性がある。


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