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東京外為市場・正午=ドル86円前半、8カ月ぶり安値更新

発行済 2010-07-30 12:32

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   86.28/31  1.3056/58  112.66/71

午前9時現在 86.75/76  1.3066/68  113.33/38

NY17時現在 86.88/92  1.3078/83  113.50/52

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 [東京 30日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点か

らドル安/円高の88円前半。月末かつ商業決済が集中する五・十日に当たるこの日は、

仲値にかけてドル不足が見込まれたが、輸出の駆け込み売りや株価下落によるクロス円の

下げを受け、ドルは一時86.25円と8カ月ぶりの安値をつけた。市場はきょう予定さ

れる米第2四半期GDPに関心を向けている。

 前日1.3107ドルと12週間ぶりの高値を付けたユーロは1.30ドル半ばまで押

し戻されているが、下値リスクを懸念する向きは少なく、早朝からある程度の底堅さを保

っている。

 ドルは朝方一時86.99円まで上値を伸ばしたものの、その後は徐々に下値を切り下

げ86前半まで軟化し、8カ月ぶりの安値となる86.25円をつけた。ユーロ/円も輸

出や短期筋の売りに押され、朝方の高値113.80円から1円超安の112円台後半ま

で下落した。

 

 現在の為替市場は大局的な方向性を欠き、市場では 「きのうから、市場では根も葉も

ない噂や作り話のたぐいが多数飛び交っている」(ファンドマネージャー)という。

 午前の取引では、きょう償還予定のスペイン国債によって、ユーロ売り需要が見込まれ

るとの指摘があり、ユーロの上値を重くしたという。また、早朝の取引では、大手の機関

投資家が仲値にかけて大量のドル/円、ユーロ/円を売るとの噂をベースに、円が対ドル、

ユーロで強含む局面があった。

 ただ、実際仲値ではドルが不足気味となり、噂は根拠のないものだったことが確認され

た。

 朝方、民主党の有志議員による「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」が提言

を発表し、そのなかで、円高対応は、市場介入ではなく金融緩和で適切な水準に収めるべ

き、との見解を示したことが一部市場で話題となった。

 同提言は円高対応の手段として介入するオプションが限定的であることを示すとされ、

「米国からの圧力で、(日本が)為替介入が出来ない状況にあることが想像できる」(邦

銀)という。

 この日は、外貨建て投資信託の設定が複数本予定されているが、「どれだけ資金が集ま

るかわからない。直近の実績では設定額の1、2割というケースもあり、一部は乗り換え

需要もあるため、為替相場への影響は未知数」(同)だという。

 29日に4─6月期決算を発表した日産自動車<7201.T>は、2011年3月期業績予想

の前提となる為替レートを、2010年3月期決算発表時の1ドル=90円、1ユーロ=

120円で据え置いた。

 ユーロが最後に120円台を超えたのは5月10日。ドルが最後に90円を超えたのは

6月23日。それ以降はそれぞれ120円と90円を下回って推移している。

 一方、同社が発表した4─6月期連結純損益は黒字転換、1066億円の純利益を確保

した。2011年3月期連結純利益予想(1500億円)に対する進ちょく率は7割に達

している。同社関係者は「まだ第1四半期決算の段階であり、今回の決算をまとめるにあ

たっては年度見通しの修正自体を行わなかった。このため、業績見通しの前提となる社内

レートも見直していない」としている。

 きょうはホンダ<7267.T>の決算発表が予定されている。

 (ロイター 森佳子記者)

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