[1日 ロイター] - ロシア農業省は1日、穀物の輸出関税を算定する際の基準価格を変更し、税額を大幅に引き下げたと発表した。2022/23穀物年度(23年6月終了)に輸出を支援する狙いがある。
ロシアでは今夏、小麦の大豊作が見込まれており、22/23年度は国内に過去最大の余剰を抱えるとみられている。しかし、高水準の輸出関税やルーブル高、欧米の制裁による運賃・保険料の高騰により、出荷は複雑化している。
同省によると、小麦の輸出関税を計算するための新しい基準価格はトン当たり1万5000ルーブル(283.68ドル)に設定する。
従来の基準価格はドル建てで200ドルだった。農業省は基準価格と取引業者から報告された価格指標を用い、週ごとに税額を決定する。
同省はこれとは別に、小麦の輸出関税額を、6月29日─7月5日のトン当たり146.1ドルに対し、7月6─12日は4600ルーブル(85.8ドル)に設定したと発表した。
大麦とトウモロコシの輸出税を計算するための基準価格については、現在のトン当たり185ドルから1万3875ルーブルに変更するとした。
これにより、6日から大麦とトウモロコシの税額も引き下げられる。
ヒマワリ油の税額計算の基準価格は現在のトン当たり1000ドルから8万2500ルーブルに変更する。