［キーウ／ワルシャワ ５日 ロイター］ - ウクライナのゼレンスキー大統領は５日、訪問先のポーランドでドゥダ大統領と会談し、「歴史的」な支援に謝意を表明すると同時に、ロシアによる侵攻が終了した後にポーランドはウクライナ復興の主要パートナーになるとの考えを示した。
ポーランドは最も力強くウクライナを支援している国の一つで、１００万人以上のウクライナ避難民を受け入れたほか、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国として、ウクライナへの軍事支援で西側主要国との橋渡し役を果たしてきた。
ドゥダ大統領はこの日、ウクライナに合計１４機のミグ２９戦闘機を供給すると表明。ウクライナは勝利すると確信しているとし、「ウクライナがロシアの帝国主義から欧州を救っていることに疑いはない」と述べた。
また、ポーランドと他の同盟国が経済、軍事、人道支援をさらに提供する必要があると言及。「戦争の終結までまだ長い道のりがある」とした。
さらに、７月にリトアニアの首都ビリニュスで開催される北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）首脳会議でウクライナに対する追加的な安全保障を確保する取り組みを進めていると語った。
ゼレンスキー大統領は「ポーランドがウクライナと共にあることに感謝している。これは両国の歴史的な関係、歴史的な結果、歴史的な強さだと信じている」と述べた。
その上でポーランドはウクライナへの戦闘機供与に向け西側諸国の連合結成に資すると予想。ウクライナに対する団結が薄れる危険性を警告し、必要なら大砲や戦車を提供すべきと訴えた。
ゼレンスキー氏はモラウィエツキ首相とも会談し、ポーランド製の装甲車「ロソマク」のウクライナへの供与に関する合意文書に署名。ウクライナ産の穀物が欧州市場に流入し価格が下落している問題への対策についても協議した。
ウクライナはミグ２９戦闘機に加え、Ｆ１６戦闘機の供与も要請。ただポーランド大統領補佐官のマルチン・プシダチ氏は「Ｆ１６戦闘機はポーランドの領空を防衛している」とし、「現段階で（ウクライナに供与する）決定は全くない」と述べた。
ゼレンスキー氏はこの日、経済フォーラムに参加。ポーランド企業に対し、ウクライナの復興で良好なポジションを確保するために戦争終結前にウクライナに参入するよう呼びかけた。
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