Muyu Xu
[シンガポール 6日 ロイター] - サウジアラビアは代表的な油種であるアラブ・ライトのアジア向け3月積み価格を市場の引き上げ予想に反して2年ぶり低水準に据え置いた。同国の国有石油会社サウジアラムコの発表で明らかになった。
サウジは指標となるオマーン産とドバイ産のスポット価格に上乗せしたり差し引いたりして毎月価格を調整している。アラムコは3月積みアラブ・ライトのアジア向け公式販売価格(OSP)をオマーン/ドバイの平均価格に1.50ドル上乗せした水準に据え置いた。
市況改善と中東情勢の緊迫化に伴う供給懸念を背景に、市場はサウジがOSPを約0.55ドル引き上げると予想していた。
ある業界関係者は「サウジは市場シェア確保に躍起になっており、そのため価格を据え置いた可能性が高い」と指摘。「サウジの中国向け原油割当量はここ数カ月で大きく減少している」と述べた。