David Lawder
[ワシントン 6日 ロイター] - 米国際貿易委員会は6日、カナダ、中国、ドイツ、韓国から輸入されるスズ圧延鋼に対する反ダンピング(不当廉売)関税の撤廃を決定した。
韓国に対するスズ圧延鋼の反ダンピング関税調査を打ち切ることも決定した。
食品缶などに使用されるスズ圧延鋼を巡っては、韓国、ドイツ、カナダからの輸入品に2.69─6.88%の反ダンピング関税が課されていた。中国からの輸入品に対しては122.5%の反ダンピング関税とスズ圧延製品に対する反補助金関税も撤廃する。
米国内2位の鉄鋼メーカー、クリーブランド・クリフスと全米鉄鋼労働組合は昨年、公正な市場価格を下回るダンピングを主張し、最大3桁の関税を課すよう商務省に申し立てていたが、今回の決定で打撃を受けることになる。
この申し立てにはオランダ、台湾、トルコ、英国のスズ圧延鋼も含まれていたが、商務省の調査ではこれらのサプライヤーに関税は課されなかった。
クリーブランド・クリフスは声明で「ダンピングされ補助金を受けたスズ圧延製品の輸入により、国内産業と鉄鋼労働者に重大な損害が生じたことを明確に示した」としながらも、同委員会の決定を尊重すると述べた。