[北京 9日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は第2・四半期の成長率について、ベース効果などにより前年同期比で「比較的高い」伸びになるとの見方を示した。消費者物価指数(CPI)の上昇率は12月までに1%を超えると予想した。
7日に上海を訪れた際の発言が9日に公表された。人民銀の声明によると、中国経済は現在新型コロナウイルスの影響からの回復途上で、企業のバランスシートは修復されつつあると述べた。
「第2・四半期の国内総生産(GDP)の前年比伸び率は(主にベース効果により)比較的高くなる見込みだ」とし「CPIは下半期に徐々に持ち直し、12月までには前年比1%を超えると予想される」と述べ語った。
輸出の急速な悪化や高い若年失業率、不動産市場の低迷、内需の不振など、中国経済はさまざまな課題に直面している。しかし易氏は、中国は今年の成長目標を達成する自信と能力があると述べた。
人民銀の声明は、引き続き穏健な金融政策を維持しながらカウンターシクリカルな調整を強化、実体経済を支援し、金融の安定を守るとしている。
易氏はまた国境を越えた貿易や投資で企業が人民元を使うことをより容易にすると表明した。