■スリー・ディー・マトリックス (T:7777)の業績動向
2. 止血材の売上動向
2018年4月期第3四半期累計の止血材「PuraStat®」の売上高は、前年同期比140.8%増の167.1百万円となった。
地域別で見ると、欧州向けが104.0百万円(前年同期58.8百万円)、オーストラリアを中心としたアジア・オセアニア向けが58.5百万円(同3.9百万円)、中南米向けが2.6百万円(同6.6百万円)となり、欧州、アジア・オセアニア向けがいずれも増加した。
会社計画比では17.2百万円下回ったが、主に欧州向けでの販売増加ペースがPENTAX向けの出荷が第3四半期にずれ込んだことや、英国、スペインでの代理店拡充が遅れたことなどもあって緩やかにとどまったことが要因となっている。
一方、アジア・オセアニア向けに関してはオーストラリアの販売代理店であるMaquetが積極的な営業展開を行っていることもあり、計画を上回るペースで進捗している。
オーストラリアでは耳鼻咽喉科向けで、癒着防止機能を持った止血材としての販売からスタートしたが、直近では内視鏡手術向けで利用する医療施設も拡大しており、末端の売上ベースでは耳鼻咽喉科向けを上回る規模になっているようだ。
また、2018年より開拓を進めている腹腔鏡手術向けも着実に利用が進んでいる。
四半期別の売上動向を見ると、第3四半期は61.9百万円と前四半期の38.9百万円から23.0百万円増加した。
主力市場である欧州向け、アジア・オセアニア向けがそろって増加したことによる。
欧州向けについては、ドイツの有力販売代理店であるニコライ向けが順調に増加したほか、PENTAXの初期ロット分の発注が入ったことが寄与した。
上期は月次で12百万円を超えた月が2ヶ月しかなかったが、第3四半期は安定して12百万円を超える水準になってきており、リピートオーダーも増え始めている。
また、イタリアやスペインの公立病院向けの入札に関しては、地方都市で徐々に開始されており、複数の中小規模の病院で入札が決まり、今後の出荷が見込まれる状況となっている。
ただ、英国で2018年2月までに締結を目指していた2社目となる販売代理店契約については、交渉がやや長引いているようで第4四半期以降となる見通しだ。
第4四半期はPENTAXからの発注がどの程度入るかがポイントになるが、利用医師数の増加により第3四半期を超える売上水準が期待される。
また、アジア・オセアニア向けでは第1四半期の37.6百万円から第2四半期は8.6百万円、第3四半期は12.2百万円と伸び悩んでいるように見えるが、これは第1四半期にMaquetからのまとめ発注が入ったことによる。
Maquetから医療機関への販売状況については内視鏡や腹腔鏡手術向けでの利用が広がっており、着実に増えてきているようで、2018年2月の販売高は6〜7百万円と月次ベースで過去最高を更新したようだ。
このため、第4四半期以降も売上拡大が見込まれる。
一方、中南米向けに関しては心臓血管外科手術向けで利用されているが、まだ、認知度も低く利用医師数が広がるまでには至っておらず、第3四半期の売上高も0.4百万円にとどまった。
第4四半期についても、売上高としては前四半期並みの水準が続くものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
2. 止血材の売上動向
2018年4月期第3四半期累計の止血材「PuraStat®」の売上高は、前年同期比140.8%増の167.1百万円となった。
地域別で見ると、欧州向けが104.0百万円(前年同期58.8百万円)、オーストラリアを中心としたアジア・オセアニア向けが58.5百万円(同3.9百万円)、中南米向けが2.6百万円(同6.6百万円)となり、欧州、アジア・オセアニア向けがいずれも増加した。
会社計画比では17.2百万円下回ったが、主に欧州向けでの販売増加ペースがPENTAX向けの出荷が第3四半期にずれ込んだことや、英国、スペインでの代理店拡充が遅れたことなどもあって緩やかにとどまったことが要因となっている。
一方、アジア・オセアニア向けに関してはオーストラリアの販売代理店であるMaquetが積極的な営業展開を行っていることもあり、計画を上回るペースで進捗している。
オーストラリアでは耳鼻咽喉科向けで、癒着防止機能を持った止血材としての販売からスタートしたが、直近では内視鏡手術向けで利用する医療施設も拡大しており、末端の売上ベースでは耳鼻咽喉科向けを上回る規模になっているようだ。
また、2018年より開拓を進めている腹腔鏡手術向けも着実に利用が進んでいる。
四半期別の売上動向を見ると、第3四半期は61.9百万円と前四半期の38.9百万円から23.0百万円増加した。
主力市場である欧州向け、アジア・オセアニア向けがそろって増加したことによる。
欧州向けについては、ドイツの有力販売代理店であるニコライ向けが順調に増加したほか、PENTAXの初期ロット分の発注が入ったことが寄与した。
上期は月次で12百万円を超えた月が2ヶ月しかなかったが、第3四半期は安定して12百万円を超える水準になってきており、リピートオーダーも増え始めている。
また、イタリアやスペインの公立病院向けの入札に関しては、地方都市で徐々に開始されており、複数の中小規模の病院で入札が決まり、今後の出荷が見込まれる状況となっている。
ただ、英国で2018年2月までに締結を目指していた2社目となる販売代理店契約については、交渉がやや長引いているようで第4四半期以降となる見通しだ。
第4四半期はPENTAXからの発注がどの程度入るかがポイントになるが、利用医師数の増加により第3四半期を超える売上水準が期待される。
また、アジア・オセアニア向けでは第1四半期の37.6百万円から第2四半期は8.6百万円、第3四半期は12.2百万円と伸び悩んでいるように見えるが、これは第1四半期にMaquetからのまとめ発注が入ったことによる。
Maquetから医療機関への販売状況については内視鏡や腹腔鏡手術向けでの利用が広がっており、着実に増えてきているようで、2018年2月の販売高は6〜7百万円と月次ベースで過去最高を更新したようだ。
このため、第4四半期以降も売上拡大が見込まれる。
一方、中南米向けに関しては心臓血管外科手術向けで利用されているが、まだ、認知度も低く利用医師数が広がるまでには至っておらず、第3四半期の売上高も0.4百万円にとどまった。
第4四半期についても、売上高としては前四半期並みの水準が続くものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)