[28日 ロイター] - 米宅配便大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) (N:UPS)は28日、新型コロナウイルス感染拡大によって「かつてない」変化にさらされているとし、2020年の設備投資予算を10億ドル削減し、予定していた自社株買いも約8億ドル縮小すると明らかにした。通年の業績見通しも撤回した。
合わせた発表した第1・四半期決算は純利益が13%減の9億6500万ドル(1株当たり1.11ドル)。特別項目を除く1株利益は1.15ドルで、リフィ二ティブのまとめたアナリスト予想の1.23ドルを下回った。
米国内の1日の平均取扱量は8.5%増加。とりわけ航空便による翌日配送量は20.5%急増した。
新型コロナ感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)措置に伴うインターネット通販需要の急増が背景にある。
アブニー最高経営責任者(CEO)によると、個人宅向けの配送が約7割を占め、企業向けは3割程度に減少した。これまではほぼ均衡していたという。
国際貨物の1日平均取扱量は1.8%減少した。中国では1─2月に大きく落ち込んだ後、個人防護具(PPE)や他の医療関連用品への需要が高まる中、3月に入り持ち直したという。
UPSの株価は午後の取引で約5.3%下落した。