[フランクフルト 16日 ロイター] - 独バイオ医薬企業キュアバックは新型コロナウイルス感染症ワクチンの臨床試験(治験)を開始する。4月に治験を開始したビオンテック (O:BNTX)に続き国内で2社目となる。同計画に詳しい2人の関係者が16日、明らかにした。
ドイツのワクチン規制当局ポール・エーリッヒ研究所の認可を得て、17日に発表される見通し。
キュアバックとポール・エーリッヒ研究所はコメントを控えた。
世界保健機関(WHO)のウェブサイトによると、世界では現在、11の新型コロナ感染症ワクチン候補の治験が行われている。
ドイツ政府は15日、キュアバックに3億ユーロ(3億3800万ドル)の現金を出資し、同社株23%を取得することで合意したと発表。
同日にロイターが閲覧した独財務省の文書で、キュアバックが7月に米国での新規株式公開(IPO)を計画していることも明らかになった。
キュアバックは米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏が率いるビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援も受けている。同社が開発するワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)と呼ぶ遺伝子を使う。ビオンテックと米ファイザー (N:PFE)が共同開発するワクチンや米モデルナ (O:MRNA)のワクチンもmRNAを用いている。