[11日 ロイター] - 米政府は、バイオ医薬大手の米モデルナ (O:MRNA)が開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、約15億ドルで1億回分の供給を受けることで同社と合意した。ホワイトハウスとモデルナが11日に発表した。
米政府は、国内で年末までにコロナワクチン提供を目指す「ワープ・スピード作戦」の下、過去数週間に複数企業のワクチン候補について数億回分の供給で合意している。
モデルナのワクチン価格は、2回投与方式で1人当たり約30.50ドルの計算となる。
英アストラゼネカ (L:AZN)は米政府から研究・開発資金の支援を事前に受ける代わりに比較的低い価格を提示しているが、その他製薬会社と米政府の合意はいずれも、2回投与方式で1人当たり20─42ドルの価格設定となっている。
モデルナのワクチン候補は後期段階の臨床試験(治験)に入っており、同社は9月にも完了するとの見通しを示している。
米政府はこのほか、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) (N:JNJ)、アストラゼネカのワクチン候補に加え、米ファイザー (NS:PFIZ)と独ビオンテック (F:22UAy)、仏サノフィ (PA:SASY)と英グラクソ・スミスクライン (L:GSK)がそれぞれ共同開発するワクチンについても、供給を受けることで合意している。
規制当局の承認を得られれば、米国内向けに5億回分以上を確保することになる。一部の合意では、米国に追加購入のオプションも与えている。
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