[ワシントン 1日 ロイター] - 米人気ロック・バンド、ボン・ジョヴィの通算15枚目のスタジオ・アルバム「Bon Jovi 2020」のリリースを前にジョン・ボン・ジョヴィが、ロイター・テレビのインタビューに応じ、最新作への思いを語った。
ボン・ジョヴィは1983年の結成以来、世界各地でコンサートを行い絶大な人気を誇り2018年にはロックの殿堂入りを果たした。
最新アルバムでは、新型コロナウイルスのパンデミック、人種問題、警官の暴力など、現在の社会問題を取り上げている。
ジョンは「政治的というよりトピック的。自分が何かを支持しているというわけではない」とした上で「自分は歴史の目撃者だと考えようとした。そして歴史を目にしているとしたら、事実を書き留め、たぶん疑問を投げ掛けることができる。でもそこまでにしたかった」と語った。
「Bon Jovi 2020」は昨年3月にレコーディングを行い、今年5月にリリースされる予定だったが、10月2日に延期され、2曲追加された。
追加された2曲のうち「ドゥ・ホワット・ユー・キャン」は新型コロナ治療の最前線で奮闘する人々を称賛する内容で、もう一つの「アメリカン・レコニング」は、白人警官の暴行を受けて死亡した黒人のジョージ・フロイドさんをテーマとしている。
「ブラザーズ・イン・アームズ」では、人種差別問題に抗議するため国歌演奏時に片膝をつく行動で全米に波紋をもたらした元NFLクォーターバックのコリン・キャパニック氏への支持を示している。
米大統領選が迫る中、米世論を分断している問題をテーマとする曲を出し、反発が出ることが心配でないのかとの質問に、ジョンは「認識している」と述べた。
「アルバムの反応がどんな感じか、自分のことがどのように思われるか、怖くなる時があると思う。でもその後、気にするなと思い直すことになる。大切なのは伝えようとすること。それがアーティストの存在意義だ」と語った。