[10日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は10日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて導入した緊急流動性支援策の一部を解除すると発表した。金融市場の状況が改善したためと説明している。
銀行が適格な社債や資産担保証券を担保として資金を借り入れるターム・オークション・ファシリティー(TAF)とコーポレート・オープン・マーケット・オペレーション(COMO)を打ち切る。
中銀の金融市場担当部門のトップ、Vanessa Rayner氏は「金融市場の状況は、これらの措置が導入された2020年3月以降、大幅に改善した。これらの措置の利用は、ここ半年間で非常に少なくなっている」と述べた。
中銀は、量的緩和措置や銀行向け貸し出しプログラムなどにより、流動性は大幅に改善し、銀行の資金調達コストも低下したとしている。
Rayner氏は、支援策を解除することで中銀の金融政策スタンスに影響が及ぶことはないと説明した。
中銀が予想よりも早期に利上げを再開するとの観測を背景に、ここ数週間でNZドルとNZ国債利回りは上昇している。ただ、中銀は金融引き締めを急ぐことはないと強調している。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210309T230405+0000