[シドニー 10日 ロイター] - メルボルン研究所とウエストパック銀行が公表した3月のオーストラリア消費者信頼感指数は2カ月連続で上昇した。経済面の明るいニュースで、活動や経済の長期見通しが改善した。
3月の消費者信頼感指数は前月から2.6%上昇し、過去10年で最高水準に迫る111.8となり、「楽観」が「悲観」を明確に超えていることが示された。2月は1.9%上昇だった。
3月の指数は、新型コロナウイルス感染抑制のためのロックダウン(都市封鎖)が始まり信頼感が急落した前年同月からは21.6%上昇した。
ウエストパックのチーフエコノミスト、ビル・エバンズ氏は、「オーストラリアが新型コロナウイルス感染拡大の抑制に成功していることや、ワクチン接種による感染終息へのめど、政府の景気刺激策が相まって信頼感の持続的な上昇につながっている」と述べた。
今後1年間の経済見通しを示す指数は3.7%、5年間の見通しを示す指数は2.3%、それぞれ上昇した。
家計を示す指数は前年同月比2.8%上昇、今後1年間の見通しを示す指数も0.2%上昇した。
高額な家庭用品購入に現在が適した時期かどうかを示す指数は3.7%上昇し、販売業者にとって新たな好材料となった。
住宅価格見通しを示す指数は3.1%上昇し、引き続き7年ぶりの高水準となった。
一方、住宅価格上昇で購入能力が低下し、現在が住宅購入に適した時期かを示す指数は3.6%低下した。