[ブラジリア 10日 ロイター] - ブラジル保健省は10日、新型コロナウイルス感染による1日当たりの死者数が過去最多の2286人だったと公表した。累計では27万0656人となり、米国に次いで世界で2番目に多い。
過去24時間に確認された新規感染者は7万9876人、累計は1120万人超となった。
世界保健機関(WHO)の米州事務局である汎米保健機構(PAHO)は10日、ブラジルの感染状況は、P1と呼ばれるより感染力の強い新たな変異株により加速しており、懸念される状況と分析。現状よりはるかに強い公衆衛生措置の実施を求めた。
PAHOのエティエンヌ事務局長は、会見で「ブラジルの状況を懸念している。過去に流行が広がった地域も新たな感染にさらされており、現状は拡大再燃の脅威を改めて警告している」と述べた。
ブラジルでは、ワクチン接種のペースが鈍い中、感染者と死者数が大幅に増加している。
サンパウロ州政府は記者会見で、中国シノバック・バイオテック(科興控股生物技術) (O:SVA)が開発したワクチンは、P1変異株に対して有効とするロイターの報道を確認した。
ボルソナロ大統領は8日、米ファイザー (N:PFE)幹部らとのビデオ会議に個人的に参加し、同社のワクチンを購入することで口頭で合意した。
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