[リスボン 11日 ロイター] - ポルトガル政府は11日、来週から新型コロナウイルス感染抑制の規制を段階的に緩和していくと発表した。同国では1月半ば、世界最悪とされた感染拡大を受けてロックダウン(都市封鎖)が実施されていた。
コスタ首相は記者会見で、「安全な再開は可能だが、慎重かつ段階的に少しずつ行う必要がある。リスクを増やしたくない」と述べた。
幼稚園や就学前の教育施設、小学校、美容室、図書館、書店は15日に、カフェのテラス席や博物館、小規模店舗は4月5日に、それぞれ再開される。
また、4月19日には高校と大学での対面授業のほか、映画館、劇場、ショッピングモールの営業が再開される。
屋外イベントは収容人数を制限した上で再開。レストランは4月19日から時短営業で再開され、5月3日からは閉店時間制限なしの営業が可能となる。
しかし首相は、状況がふたたび悪化すれば躊躇なく引き締め措置に戻ると警告した。緩和方法は15日ごとに見直されるという。
スペイン国境における規制は復活祭まで継続。英国、ブラジル、南アからの渡航者に対する入国時の陰性や隔離などの移動関連規制は、変異株拡大に伴い継続される。
ポルトガルの脆弱な医療体制は1月には崩壊状態にあったが、その後状況が大きく改善し、1日当たりの感染者数が大幅に減少している。
11日に確認された新規感染者は627人で、累計は81万2575人。死者は18人で、累計は1万6635人となった。