[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリア当局は、英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン使用を停止する予定はないと明らかにした。
このワクチンについては、接種後に出血や血栓、血小板数減少といった深刻な副反応の症例が報告されているとして、一部欧州諸国が使用を一時停止。15日には、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、キプロスも追随した。
ケリー豪首席医務官は電子メールの声明で、「欧州医薬品庁(EMA)はこの件について調査する一方、アストラゼネカのワクチンは新型コロナ発症の防御に成功しており、使用が継続されるべきとの見解をあらためて表明している」と説明した。
同医務官は、報告されている副反応については「予防的措置」として調査が行われるが、ワクチンにより血栓が生じたことを示す根拠は現時点で見つかっていないことから、政府は引き続きこのワクチンを信頼していると述べた。