[18日 ロイター] - 米国株式市場は、主要株価3指数が反落。ナスダック総合は3%安と2月25日以来の大幅な下落率を記録した。米国債利回りの上昇と欧州の新型コロナウイルス感染再拡大が重しとなった。
この日はフランスが感染第3波を受け、パリとその近郊を含む16県で1カ月間のロックダウン(都市封鎖)措置を導入すると発表。これを受け米株価は下げ足を速めた。
欧州での感染状況を巡る懸念などから原油価格が下落し、S&Pエネルギー株指数は4.7%値下がりした。
テミス・トレーディングのトレーディング部門共同マネジャー、ジョー・サルッジ氏は「パリのロックダウンに関するニュースが取引終盤に市場に打撃を与えた。米国では感染状況が落ち着きつつあり、経済再開への期待が広がっているが、海外の状況は注目されていなかった。良いことばかりではない」と語った。
金融やエネルギーといったシクリカル(景気循環)セクターが中心のラッセル1000バリュー株指数は0.6%安。テクノロジーセクターを含むラッセル1000グロース株指数は2%超下落した。
米10年債利回りは1.75%を上回り、14カ月ぶりの高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)は16─17日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、力強い景気回復を予想するとともに、数年にわたり政策金利をゼロ付近に維持する方針を改めて表明した。
インバーネス・カウンセルの最高投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「FRBが2023年まで金利を引き上げないと表明しても実際には何の意味もない。FRBは傍観しているが、債券利回りが上昇し続ければ経済に打撃を与える」と述べた。
金利上昇に敏感なテクノロジー株などのグロース銘柄は圧迫され、アップルとアマゾン・ドット・コムはともに3%超値下がりした。
コンサルティング大手アクセンチュアは1%高。四半期売上高が市場予想を上回ったほか、通期売上高見通しを引き上げた。
ディスカウント小売り大手ダラー・ゼネラルは4.65%安。同社は、新型コロナ流行を背景にした格安商品需要が予想よりも速いペースで鈍化している可能性を指摘。既存店売上高と利益の通期見通しが市場予想を下回った。
映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングスは3%超上昇。19日から米国内の映画館の98%で営業を再開すると発表したことが好感された。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.69対1の比率で上回った。ナスダックでは3.42対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は128億株。直近20営業日の平均は142億株。
*内容を追加しました
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32862.30 -153.07 -0.46 32928.16 33227.78 32831.25
前営業日終値 33015.37
ナスダック総合 13116.17 -409.03 -3.02 13349.20 13384.46 13101.92
前営業日終値 13525.20
S&P総合500種 3915.46 -58.66 -1.48 3953.50 3969.62 3910.86
前営業日終値 3974.12
ダウ輸送株20種 14148.04 -9.78 -0.07
ダウ公共株15種 846.03 -1.89 -0.22
フィラデルフィア半導体 2976.22 -131.70 -4.24
VIX指数 21.58 +2.35 +12.22
S&P一般消費財 1317.66 -35.16 -2.60
S&P素材 490.66 -2.65 -0.54
S&P工業 819.78 -0.42 -0.05
S&P主要消費財 675.52 -3.21 -0.47
S&P金融 573.52 +3.21 +0.56
S&P不動産 242.80 -1.80 -0.74
S&Pエネルギー 370.06 -18.17 -4.68
S&Pヘルスケア 1332.61 -2.54 -0.19
S&P通信サービス 238.80 -4.77 -1.96
S&P情報技術 2278.82 -66.75 -2.85
S&P公益事業 313.18 -1.11 -0.35
NYSE出来高 12.08億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29760 - 300 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 29735 - 325 大阪比
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)