[ワシントン 29日 ロイター] - バイデン米政権のファウチ首席医療顧問は29日、新型コロナウイルスの追加接種(ブースター接種)について、どのような種類のワクチンの接種がいつ必要になるか、夏までには把握できるとの見方を示した。
ファウチ氏によると、米国立衛生研究所(NIH)は現在、追加接種用ワクチンを特定の変異株に特化したものにするか、複数の変異株に対応できるものにするか見極めるために臨床試験(治験)を実施中。「どのような追加接種がいつ実施可能になるのか、夏までに把握できる」との見方を示した。
また、新型コロナが変異する能力や、国内のワクチン反対運動などさまざまな要因を踏まえると、米国で新型コロナに対する集団免疫の獲得は極めて困難になると指摘。撲滅できる可能性は低いとの考えを示した。
その上で「新型コロナ感染拡大はもはや劇症的な急性期にはないと言ったが、これはパンデミック(世界的大流行)が終わったという意味ではない」とし、「パンデミックは決して終わっていない」と述べた。