[上海/北京 11日 ロイター] - 中国上海市の当局者は11日、市内の半分の地区が「ゼロコロナ」を達成したと発表した。ただ、国家の政策に基づき、新型コロナウイルスの感染を封じ込めることを目指す厳しい行動制限は続ける方針を示した。
上海はロックダウン(都市封鎖)が6週目に入った。市が公表した統計によると、最も厳格な隔離措置下にある区域以外での新規感染者が10日、今月1日以来初めてゼロだった。16の地区の半分が、隔離区域以外での新規感染が3日連続ゼロという「ゼロコロナ」を達成した。
一方、市当局者は、制限を緩めるべき時ではないと強調。保健委員会の高官はオンラインで開いた会見で「現在の状況は安定的なものではなく、リバウンドのリスクが残っていることを認識すべき」と語った。
北京市が発表した10日の新規感染者は37人で、4月26日以来の低水準だった。上海は1487人となり、3月23日以来の少なさ。
テドロス世界保健機関(WHO)事務局長は10日、中国の厳しいコロナ対策について、ウイルスの特性を踏まえると持続不可能と述べた。テドロス氏の発言は、国連のウェイボーのアカウントに掲載されたが、その後削除された。