[サンパウロ 28日 ロイター] - 10月のブラジル大統領選に向けて主要候補者による初回の討論会が28日に行われ、汚職や民主主義への脅威を巡り非難の応酬が繰り広げられた。
今回の選挙は、新型コロナウイルス対応などで厳しい批判を浴びている現職の右派ボルソナロ大統領と、高い支持率の中で退任したものの2017年に汚職で有罪判決を受けて収監された左派のルラ元大統領の争いとなる見通し。判決はその後無効とされた。
候補者6人が参加したテレビ討論会で、ボルソナロ氏は国営石油会社ペトロブラスを巡る汚職疑惑を引き合いに出し、ルラ氏がブラジル史上最も腐敗した政府を率いたと非難した。
ルラ氏はこれに対し、自身の政権は貧困削減に最も貢献した政府として記憶されるべきだと述べた。
討論会では女性候補2人がボルソナロ氏を特に厳しく批判した。
中道のブラジル民主運動党から出馬したテベト上院議員は、ボルソナロ政権と司法の対立について問われたのに対し「民主主義を脅かす大統領がいる。大統領を変える必要がある」と主張。コロナ対応に関しても、ワクチン購入が遅れたほか、虚偽のニュースを拡散させたと非難した。