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米生産性巡るコロナの影響、差し引きではゼロの可能性=連銀論文

発行済 2022-08-29 15:08
更新済 2022-08-29 15:09
© Reuters.  8月26日、米サンフランシスコ地区連銀のエコノミストは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)について、米経済の生産性には差し引きで影響がなかった可能性があると

[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 26日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のエコノミストは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)について、米経済の生産性には差し引きで影響がなかった可能性があるとの論文をまとめた。

在宅勤務やテレビ会議の導入で一部の企業の生産性が高まった一方、サプライチェーンの寸断、感染症対策、人手不足などで効率性が低下したとしている。

論文は同連銀のエコノミスト、ジョン・ファーナルド、フイユ・リーの両氏が執筆。カンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)に提出された。

論文によると、これまでのところ、米国の長期的な経済成長率は1.50─1.75%で、パンデミック前の水準から大きく上下していない。

パンデミック初期のイノベーションで一時的に生産性が向上したものの、その後の循環的なパターンで急低下し、ほぼ元の水準に戻ったという。

在宅勤務などを導入できた一部の企業では「強力なパンデミック生産性」が見られたが「製造業のパフォーマンスはさえず、接客業のパフォーマンスは最悪」で「差し引きで見ると、パンデミック生産性のデータには興奮すべきものはない」と分析。

どちらか一方にリスクがあるとすれば、労働力人口の減少で米国の「潜在成長力が低下した」ことを指摘できるが、生産性は予測が難しいことで知られており、今後結論が変わる可能性もあるとしている。

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