[上海/北京 9日 ロイター] - 中国で10月1日から8日まで続いた国慶節(建国記念日)を祝う大型連休では、政府の新型コロナウイルス封じ込めが奏功し、落ち込んでいた国内観光が大きく回復した。だが、旅行者数と観光収入ともに昨年の水準には遠く及ばなかった。
中国文化観光省の8日の発表によると、8連休中に観光地を訪れた国内旅行者は6億3700万人で前年の79%の水準。国内観光収入は4665億6000万元(687億ドル)で、前年の69.9%にとどまった。
今年の国慶節の連休は中秋節と重なったため、前年よりも1日長かったにもかかわらず、前年の数字を下回った。
ただ、今年5月1─5日の労働節連休に比べると観光客数、収入ともに大幅に回復している。労働節連休では国内旅行者が1億1500万人、観光収入はわずか475億6000万元だった。
5月以降、中国では新型コロナの新規感染が減り、8月初めからは中国本土で市中感染は起きていない。
中国のオンライン消費者金融サービス会社レキシンフィンテック (O:LX)のJay Xiao最高経営責任者(CEO)は「中国での連休中の消費ブームはコロナ後の長く続く回復の始まりに過ぎない。われわれは(消費の)回復が今後数カ月で加速し、中国経済の回復を一段と後押しすると考える」と述べた。