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日銀、国債補完供給の品貸料引き上げ 空売り抑え取引円滑化狙う

発行済 2023-02-16 17:29
更新済 2023-02-16 19:18
© Reuters.  2月16日、日銀は10年物国債のカレント3銘柄のうち、レポ市場で長期にわたり需給が逼迫する懸念がある銘柄を対象に、国債補完供給について最低品貸料を見直すと発表した。写真

[東京 16日 ロイター] - 日銀は16日、10年物国債のカレント3銘柄のうち、レポ市場で長期にわたり需給が逼迫する懸念がある銘柄を対象に、国債補完供給における最低品貸料を引き上げると発表した。日銀は国債補完供給が本来の制度趣旨から外れて利用が膨らみ、空売り圧力が高まっていることを懸念。国債補完供給の使い勝手を悪くすることで空売り圧力を抑え、円滑な市場取引の確保を目指す。

最低品貸料を従来の0.25%から原則として1.0%に引き上げる。2月27日以降のオペに適用する。同措置を講じる銘柄については、特に必要と認める場合、銘柄別の売却上限額を「日銀の保有残高の100%」から引き下げる。売却上限額を引き下げた銘柄については、原則として午後の国債補完供給のオファーを行わない。

また、これらの措置を講じる銘柄については、国債市場における利回り水準が0.5%に達しないと見込まれる場合には、連続指し値オペの対象としないことがあり得るとした。

<日銀、国債補完供給の利用で「大規模な空売り」懸念>

国債補完供給は本来、市場の流動性を確保する観点から国債を一時的かつ補完的に供給するものだが、日銀の国債買い入れで流動性が落ちる中、足元では10年物カレント銘柄の一部で利用が膨らんでいた。16日の国債補完供給オペでは、カレント銘柄の367回債で1兆2553億円、368回債で8082億円の利用があった。

大和総研・金融調査部の中村文香研究員は「国債補完供給オペが使いやすいために国債の空売りがしやすくなり、そうすると金利上昇圧力が高まって日銀がまた買い入れなければならないという悪循環に陥っていた」と指摘。今回の最低品貸料の引き上げはこうした悪循環を断つことを狙ったものだと話す。

日銀は「国債補完供給を長期にわたって継続的に利用することを前提とした大規模な空売りが見受けられている」と指摘。「こうした空売りの買い手となった市場参加者が連続指し値オペに応札することで、一部の対象銘柄についてSCレポ市場(特定銘柄取引)における需給が長期にわたり著しく引き締まる懸念が生じる状況となっている」とした。

その上で、今回の一連の措置を通じ「国債補完供給の趣旨に即した利用を促すことで市場取引の円滑を確保し、金融市場調節のいっそうの円滑化を図る」とコメントした。

© Reuters.  2月16日、日銀は10年物国債のカレント3銘柄のうち、レポ市場で長期にわたり需給が逼迫する懸念がある銘柄を対象に、国債補完供給について最低品貸料を見直すと発表した。写真は2013年2月、都内で撮影(2023年 ロイター/Shohei Miyano)

野村証券のチーフ金利ストラテジスト、中島武信氏は最低品貸料の引き上げについて「日銀から国債補完供給で国債を借りてショートするのを難しくするだろう」と指摘。連続指し値オペはカレント3銘柄を対象としているため、現在、日銀は0.5%以下の銘柄も買わなければならないが「その必要がなくなれば、流動性も向上すると期待される」との見方を示している。

もっとも、引き上げ後の最低品貸料は、制度の「悪用」防止と流動性維持のバランスを保つ観点から微妙な判断になった可能性がある。大和総研の中村氏は原則1.0%の最低品貸料について「様子を見ながら変更する可能性もある」と話す。

(伊賀大記、和田崇彦 編集:石田仁志)

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