[ベルリン 13日 ロイター] - 独欧州経済センター(ZEW)が13日発表した6月の景気期待指数はマイナス8.5と、前月のマイナス10.7から予想外に改善した。
市場予想はマイナス13.1だった。これまでは3カ月連続の低下となっていた。
ただ、ZEWのワムバッハ所長は「専門家は今年後半の経済状況改善を見込んでいない」と述べ、世界経済低迷で輸出部門が苦境にあえぐ状況が続くと警告した。
現在の景気後退(リセッション)については「一般には特に警戒を要するとは考えられていない」と指摘した。
VPバンクのチーフエコノミスト、トマス・ギツェル氏は、景気期待指数に「かすかな希望の光」が見えるとし「最悪期が過ぎた可能性がある」と述べた。
6月の現況指数はマイナス56.5で、前月のマイナス34.8から悪化した。
ハウク・アウハウザー・ランペ銀行のチーフエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は、期待指数がやや改善したものの、経済が好転する保証はないとし、現況指数が低下していると指摘した。
同氏は「経済成長予測には一段の下振れリスクがある。中国経済が再び軟化していることも理由だ。ドイツは今後も長期にわたり他のユーロ圏諸国に後れを取るだろう」と述べた。