[ロンドン 14日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が14日発表した4月の国内総生産(GDP)は前月比0.2%増だった。サービス分野が伸び、市場予想と一致。景気後退(リセッション)ではなく成長の鈍化を示した。
金融市場はGDP統計にほとんど反応しなかった。
小売り、情報・通信、映画産業に後押しされたサービス部門が0.3%のプラス成長だった。
半面、製造部門の生産は0.3%減少。建設部門も0.6%減と、予想外のマイナスとなった。
ハント財務相は統計を受けて「高成長には低インフレが必要。家計を守るため、インフレ率を今年半減させる計画を維持しなければならない」とした。
ONSは、4月のGDPは新型コロナウイルス禍前の2020年2月比では0.3%増加したとしている。
英国商工会議所によれば、4月までの3カ月間、英国経済はわずか0.1%しか拡大せず、「低成長軌道」となっている。
コンサルタント会社パンセオン・マクロエコノミクスの英国担当チーフエコノミスト、サミュエル・トゥームズ氏は第2・四半期GDPについて、第1・四半期から全体的に変わらずと引き続き予想。「公共部門のストライキが続いており、国王戴冠式に伴う休業が5月のGDPを0.2%ポイント下押ししたと思われる」と述べた。
ONSによれば、4月に最も成長を押し下げたのは医療部門。4日間にわたる研修医のストが影響した。