[ニューヨーク 8日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃は、安全資産に対する投資を促す公算が大きい。投資家は市場への地政学リスクを見極めるため、中東情勢を注視している。
アナリストは、地政学リスクの高まりで金やドルが買われる可能性があると指摘。このところ大量に売られていた米国債の需要も拡大し得ると予想した。
スパルタン・キャピタル・セキュリティーズの主任市場エコノミスト、ピーター・カルディロ氏は「金がポートフォリオに必要であることを示す好例だ。金は国際的な混乱に対する完璧なヘッジになる」と述べた。また「国際的な混乱が生じた時はいつでもドルが強くなる」と、ドルの追い風にもなると予測した。
一方、アネックス・ウェルスマネジメントの主任エコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏はイスラエル情勢について「市場にとって重大な瞬間になるか否かは、(ハマスとの)衝突がいつまで続くか、そして他の勢力が衝突に巻き込まれるかどうかに懸かっている」と語った。