Yoshifumi Takemoto
[東京 31日 ロイター] - 経済産業省が31日に発表した9月の鉱工業生産指数(速報)は前月比0.2%上昇し、3カ月ぶりのプラスとなった。自動車などの増産で小幅プラスは確保したが、金利上昇の影響などもあり経産省の予測を大幅に下回った。ロイターが集計した民間予測中央値は同2.5%上昇だった。
<経産省予測に届かず、金利上昇で投資意欲減退>
業種別の生産実績は、自動車工業が6.0%増、一般用蒸気タービンや乗用車用エアコンなど汎用・業務用機械が2.6%増、セメントなど窯業・土石は3・5%増だった。
一方、産業用ロボットや金型など生産用機械は3.4%減、電気・情報通信機械が2.9%減となった
生産は小幅プラスとなったものの、経産省は当初9月は「前月比2─5%のレンジの上昇」(幹部)と見込んおり実績は予測を大幅に下回る結果で、その要因として「金利上昇で投資意欲が減退している」ことなどを挙げた。
企業の生産計画に基づく先行きの予測指数は10月が前月比3.9%の上昇、11月が同2.8%の低下となっている。基調判断は従来の「一進一退」を据え置いた。
また、半導体や電子部品・デバイスは前月から小幅にプラスとなったが、経産省は「先行きの動向をみると回復する地合いになく、引き続き低迷している」(幹部)とみている。
経産省は、引き続き世界経済動向や物価上昇の影響を注視するとしている。
*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html
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