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米銀大手、資本市場復活に楽観的な見方 リスクにも言及

発行済 2024-01-17 08:28
更新済 2024-01-17 08:36
© Reuters.   1月16日、 ゴールドマン・サックスなど米大手金融機関は四半期決算発表で、取引案件や米経済の改善を受けて資本市場の復活に楽観的な見方を示しつつ、回復の芽を摘みかねないリス

Nupur Anand

[ニューヨーク 16日 ロイター] - ゴールドマン・サックスなど米大手金融機関は16日の四半期決算発表で、取引案件や米経済の改善を受けて資本市場の復活に楽観的な見方を示しつつ、回復の芽を摘みかねないリスクにも言及した。

ゴールドマン・サックスは2023年第4・四半期の株式トレーディング収入が前年同期比プラス26%と急増。株価は午前の取引で一時2%近く上昇した。終値は0.7%高。

一方、モルガン・スタンレーのトレーディング収入はほぼ横ばいだった。株価は4.1%安で引けた。

ザックス・インベストメント・マネジメントの顧客ポートフォリオマネジャー、ブライアン・マルベリー氏は「2023年末はインフレ率が低下し、利下げが予想されたため、市場心理は最もポジティブだった」と指摘。「しかし今はある程度現実主義が浸透してきており、今年に期待通りの展開になるかどうかが懸念されている」と語った。

ゴールドマンのデイビッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「金融状況の大幅な引き締め、地方銀行の破綻、地政学的緊張の高まりなど、成長への逆風が数多くあったにもかかわらず、米経済は予想以上に底堅いことが証明された」と述べた。

その上で、24年の見通しは改善しつつあるものの引き続き慎重な見方を維持するとした。

ゴールドマンのトレーディング収入は急増したが、投資銀行部門の手数料は12%減の16億5000万ドルだった。

一方、モルガンSの投資銀行部門の収入は5%増とライバル行を上回る伸びとなった。テッド・ピック新CEOはアナリストとの電話会見で、「今後1年間の基本シナリオは前向きだ」としつつ、地政学的対立の激化と米景気先行き不透明感という2つの大きな下振れリスクを挙げた。

調査会社ディールロジックのデータによると、世界の合併・買収(M&A)活動は昨年10年ぶりの低水準に落ち込んだが、第4・四半期には案件数が19%増加し、回復の兆しが見られた。

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