[ムンバイ 10日 ロイター] - S&Pグローバル・レーティングのソブリン格付けアナリスト、アンドリュー・ウッド氏は10日、世界的なコモディティー(商品)価格の上昇を受けて、インド準備銀行(中央銀行)は想定しているよりも早期のインフレ対応を迫られるとの見方を示した。
インドの公的債務の対国内総生産(GDP)比は約90%と高水準だが、現在のインドの「BBB─」格付けと安定的な見通しに既に織り込まれていると説明した。
「われわれは、金利と金融政策の正常化が段階的に始まることを期待していた」とし、「ただ、インフレが長期にわたり4─6%の目標を上回った場合、中銀は迅速な正常化を求める圧力に直面する可能性がある」と指摘した。
S&Pは2021/22年度(22年3月終了)の成長率が9.8%になると予想しており、22/23年度も7.8%の成長率達成に向け景気は好調だと指摘している。
ウッド氏は、エネルギーと電力の価格が上昇すると個人消費が低迷し、現在見られる景気回復の勢いが削がれる可能性があると指摘した。その上で、全般的に景気見通しは明るいと説明した。