[イスタンブール 4日 ロイター] - トルコ統計局が4日発表した6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比78.62%と、1998年9月以来24年ぶりの高水準となった。
ウクライナ戦争、コモディティー価格急騰、昨年12月以来のリラ安が背景。ロイターがまとめた市場予想の78.35%をやや上回った。
前月比では4.95%。市場予想は5.38%だった。
内訳では輸送価格が123.37%上昇、食品・非アルコール価格が93.93%上昇。
統計発表後のリラは変わらず。
6月の生産者物価指数(PPI)上昇率は前月比6.77%、前年比138.31%。
高インフレに見舞われていた98年のインフレ率は80.4%だった。
ノルデア・アセット・マネジメントのシニアマクロストラテジストは、トルコは新興国市場の中でもインフレにおいて「別格」であり、その理由は政策対応に関する信頼性の欠如にあると指摘。「インフレは新興国市場の一般的な問題だが、トルコでは政策的な問題とともに有害な組み合わせになっている」とし、リラ安が一段と進むとの見通しを示した。