[チューリヒ 29日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)が29日発表した上期決算は952億スイスフラン(1000億8000万ドル)の赤字と、半期としては1907年の創設以来、最大の赤字となった。
株式・債券の下落やフランの上昇で外貨準備の評価額が減少した。
第2・四半期の赤字も624億フランと、四半期ベースで過去最大となった。
クレディ・スイスのエコノミストは「赤字の大半は債券や株式の評価損で実現損ではない」とし、金融政策への影響は全くないだろうと指摘。来年の政府への配当金が減るかもしれないと述べた。
上期は、株式・債券ポートフォリオの外貨ポジションで974億フランの損失を計上。金保有では24億フランの利益を計上した。フラン高に伴う損失は103億フラン。
中銀の報道官は赤字決算について、物価の安定という中銀の使命への影響はないと改めて述べた。