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フィリピン中銀、預金準備率引き下げ 流動性の安定確保

発行済 2023-06-08 19:52
更新済 2023-06-08 19:54

[マニラ 8日 ロイター] - フィリピン中央銀行は8日、銀行の預金準備率を引き下げると発表した。

国内の安定した信用状況を確保することが狙い。新型コロナウイルスの流行を受けて銀行を対象に導入した流動性向上を支援する措置が失効することに配慮した。

今月30日付でユニバーサルバンク、商業銀行、準銀行機能を持つノンバンクの預金準備率を250ベーシスポイント(bp)引き下げる。

デジタル銀行の預金準備率は200bp、貯蓄銀行、農村銀行、協同組合銀行の預金準備率は100bpそれぞれ引き下げる。

今回の措置により、大手銀行の預金準備率は9.5%、デジタル銀行は6.0%、貯蓄銀行は2.0%、農村銀行と協同組合銀行は1.0%になる。

中銀は「今回の準備率引き下げは、6月末で所要準備の順守に関する代替的手段が失効することに合わせて、国内の安定した流動性・信用状況を確保することが狙いだ」と説明。「金融政策を変更するものではない」とし、インフレ率を目標レンジ内に戻すことが引き続き優先課題だと述べた。

中銀は今後も主要政策金利を通じて金融政策スタンスを表明するとした。インフレ率は鈍化しており、年内に中銀の目標レンジ内に低下する見通しという。先月は政策金利を据え置いた。

中銀のメダラ総裁は記者団に、個人的な見解では今月22日の政策決定会合でも利上げ休止が続く「可能性が非常に高い」と述べた。

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