[フランクフルト/ウィーン 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の複数の政策立案者は16日、利上げを継続する必要があると述べ、インフレが懸念していた以上に頑強とした前日の理事会の姿勢を再確認した。
ECB理事会メンバーであるナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁は、ECBの利上げは夏休みを過ぎても続ける必要があるかもしれないと述べた。
ECBは7月の利上げを示唆したものの、その後についてはコミットしなかった。
ナーゲル氏は講演で「われわれはまだやらなければならないことがある」と指摘。さらに「いったんピークに達したら、安全かつ適時にインフレ率が2%目標に戻ると確信するまでそこにとどまるだろう」とも述べた。
ホルツマン・オーストリア中銀総裁は記者会見で、7月よりも後に追加利上げを行うかどうかを判断するのは時期尚早としつつ、「コアインフレ率がしつこいくらい高いままなら(金利を)引き上げざるを得ないだろう」と述べた。
シムカス・リトアニア中銀総裁は記者団に対し、さらなる政策引き締めが必要だが、ピークに近づいており、秋季時点の金利水準についてコミットするのは時期尚早だと語った。
ミュラー・エストニア中銀総裁は声明で「ユーロ圏の金利はまだピークに達していない」とし、さらなる行動が必要と訴えた。
中道派と目されるレーン・フィンランド中銀総裁は、金利はまだピークに達していないというECBの姿勢を繰り返したものの、今後の動きは見通し次第と述べた。