[28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が28日発表した5月のユーロ圏の企業向け融資は前年比4.0%増で、4月の4.6%増から伸びが鈍化した。家計向け融資も2.1%増と4月の2.5%増から減速した。
欧州中央銀行(ECB)がここ1年、記録的なペースで利上げを続ける中、銀行融資への需要は弱まり、建設から個人消費まで幅広く景気が減速している。
マネーサプライM3の前年比伸び率は1.4%。4月は1.9%、ロイター調査の予想は1.5%だった。
利上げの銀行金利への伝達は迅速で、貸し出しは明らかに影響を受けているが、需要全体への打撃はより弱く、一部の当局者は利上げが過去と同じように機能するかどうかを疑問視している。
エコノミストは、今回の融資データを受けてECBが7月以降の利上げ計画を変更することはないとみる。