[ワシントン 6日 ロイター] - 米労働省が6日発表した5月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が49万6000件減の982万4000件と、2021年4月以来の低水準となった。労働市場の引き締まりが徐々に緩和していることが示唆されたものの、新型コロナウイルス禍前は700万件近辺で推移していたことを踏まえると、依然として高水準にある。
4月分は1010万件から1032万件に上方修正された。ロイターがまとめたエコノミスト予想は993万5000件だった。
5月の失業者一人当たりの求人件数は1.6件。求人数の減少は従業員1─9人の小規模企業に集中していた。求人率は5.9%。前月は6.2%だった。
採用件数は620万8000件と、前月の610万1000件から増加。採用率は4.0%と、3.9%から上昇した。
レイオフ・解雇件数は155万5000件と、159万件から減少。レイオフ・解雇率は1.0%と、横ばいだった。
自発的な離職件数は401万5000件と、376万5000件から増加。労働市場に対する信頼感の目安となる自発的な離職率は2.6%と、2.4%から上昇した。
インディード・ハイアリング・ラブのリサーチ・ディレクター、ニック・バンカー氏は「新規雇用の需要は依然として高く、雇用主は現在確保している働き手を維持しよう」とし、「データを見る限り、経済のソフトランディング(軟着陸)の可能性は高い」としている。