[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は12日、米シリコンバレー銀行(SVB)などの経営破綻を受けた英国内の対応について、預金保護の上限引き上げに否定的な見方を示した。経営難に陥った銀行を清算するルールの強化を検討しているという。
今年3月のSVB破綻を受け、英当局は同行の英子会社をHSBCに売却する取引をまとめた。
こうした中、1口座当たり8万5000ポンド(10万9845ドル)に設定されている英預金保護の水準が十分かどうか疑問視する声が上がっている。
ベイリー氏は、支払能力のある金融機関に預金を移すことで銀行を円滑に清算できるようにし、預金保険を利用する必要性を回避することに重点を置くと説明。預金保護の上限引き上げが答えではないとし、清算方法についてより幅広い検討を行っていると述べた。