[ブラジリア 17日 ロイター] - ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は17日、議会が歳入押し上げに向けた政府の対策を承認すれば、財政目標に対する市場の信頼感が高まり中銀のインフレ対応が容易になるとの見解を示した。
政府は、2024年に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の均衡を目指す財政目標の達成に向け、クローズドエンド型投資ファンドや株主配当に関する税制変更などの歳入押し上げ策を今月末までに提案すると表明している。
ただ、前政権が実施に失敗していることや、現政権が今年の財政赤字予測を対国内総生産(GDP)比1.4%としていることから議会での承認には懐疑的な見方が出ている。
カンポス・ネト氏はニュースサイト「Poder360」のインタビューで、市場は現在、目標の実現可能性を疑っていると改めて指摘した。
中銀当局者らは、市場のインフレ期待が中銀目標を上回っている理由の一つとして、この疑念を挙げている。
カンポス・ネト氏は「大きな問題は歳入対策が承認されるかどうか、そしてそれ以上に歳入対策が効率的に徴収を強化できるかどうかだ」と述べた。