[マドリード 25日 ロイター] - スペイン中央銀行のデルガド副総裁は25日、デジタルユーロの導入について、欧州中央銀行(ECB)は最終決定する前にユーロ圏の銀行システムへの影響を把握しておく必要があると指摘した。
ECBは10月に判断を示す予定。欧州連合(EU)は6月、決済事業の競争促進に向けた提案を発表し、デジタルユーロに法的裏付けを与えた。
デルガド氏は「デジタルユーロの導入が、金融システムの安定を損なうことがあってはならない」と述べ、ユーロ圏の銀行セクターは強固だが「銀行の競争力や収益性に影響しかねない要素は無視できない」とした。
ECBの監督委員会の一員でもあるデルガド氏は、デジタルユーロは、欧州のインフラに基づきユーロ圏全域で受け入れられた決済方法を提供するとし、金融の安定を損ねないために、デジタルユーロの保有に3000ユーロ(3200ドル)の上限を設定するなどの措置が講じられるとの見方を示した。