[上海 21日 ロイター] - 中国規制当局が一部のヘッジファンドや証券会社を対象にクオンツ取引戦略に関する調査を開始したことが分かった。複数の関係筋が明らかにした。国内株式市場が回復に苦慮する中、株価の下落やボラティリティー(変動)から利益を得られるセクターに対する反発が強まっているという。
関係筋によると、中国証券監督管理委員会(証監会)はここ数週間、複数の大手ブローカーに対し、クオンツ顧客(デリバティブやデータ主導のコンピューターモデルを使って高速取引するファンド)の空売り活動や取引戦略について確認した。
これとは別に、上海証券取引所と深セン証券取引所は証監会の指導の下、主要なクオンツファンドに対しマネーメーキング戦略に関する情報を求めているという。
関係筋によると、規制当局の調査はまだ初期段階で結論は出ていない。
証監会と各証取からはコメントを得られなかった。
ウィントン、ツー・シグマを含むグローバルなクオンツファンドは中国に進出しているが、外資系が調査を受けているかどうかは不明。
華泰証券などがまとめた報告書によると、中国におけるクオンツファンドの規模は2021年末時点で1兆0800億元(1479億4000万ドル)を超え、前年比でほぼ倍増した。