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インドネシア中銀、金利を予想通り据え置き ルピアの安定重視

発行済 2023-09-21 17:22
更新済 2023-09-21 20:00

Gayatri Suroyo Stefanno Sulaiman

[ジャカルタ 21日 ロイター] - インドネシア中央銀行は21日、政策金利の7日物リバースレポ金利を予想通り5.75%に据え置いた。据え置きは8回連続。通貨ルピアを安定させインフレを目標範囲内に収めることに重点を置いた。

翌日物預金ファシリティー金利(FASBI)は5.00%に、貸出ファシリティー金利は6.50%にそれぞれ据え置いた。

ロイター調査ではエコノミスト31人の大半が現状維持を予想していた。

会見したペリー・ワルジヨ中銀総裁は、金利据え置きの決定は2023年と24年にインフレ率が目標範囲内に収まるようにするという中銀のスタンスと一致していると述べた。

中銀は24年のインフレ目標は1.5─3.5%に引き下げられると発表した。

ルピアはアジア新興国通貨の中では最も堅調だが、ここ数週間は米国債利回りの上昇を背景に対ドルで下落し、6カ月ぶりの安値を付けた。

ワルジヨ氏は「世界的な金融市場の不確実性の波及に対する予防・緩和策として、金融政策は引き続きルピア相場の安定を維持することに重点を置いている」と説明した。

中銀は米連邦準備理事会(FRB)が11月に利上げすると予想しており、ワルジヨ氏はそれによってドル高が維持される可能性があると述べた。一方、主要貿易相手国である中国の景気減速はインドネシアの輸出を圧迫する可能性がある。

トリメガ証券のエコノミスト、ファクルル・フルビアン氏は、インドネシアの国際収支への圧力とドル高によって中銀の政策緩和の余地が制約されていると指摘した。「緩和の余地は来年になって初めて表れるだろう」と述べた。

キャピタル・エコノミクスは10月の利下げを予想していたが、12月に変更した。同社のアナリスト、ガレス・レザー氏は、FRBのタカ派的なスタンスがインドネシア中銀を不安にさせているようだと述べた。インドネシアには多額の外貨建て債務があり、中銀はルピアを安定的に維持する必要があると指摘した。

中銀は23年の成長率目標を4.5─5.3%に据え置いた。

ワルジヨ氏は中銀が今月発行を開始した新証券について、複数の応募超過が見られたとして、市場は好意的に反応していると指摘。2回の入札で合計37兆7000億ルピア(24億5000万ドル)相当の証券を売却したという。今後の入札の規模は市場の需要に左右されると述べた。

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