Terje Solsvik
[オスロ 21日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は21日、政策金利を0.25%ポイント引き上げ4.25%とした。今回で利上げ打ち止めとのエコノミストの予想に反し、12月も利上げするとの見通しを示した。
バーチェ中銀総裁は声明で「おそらく12月に再び引き上げる公算が大きい」と表明した。政策金利は2024年中は4.5%前後で推移すると予想した。
中銀は12月の利上げは確実というわけではなく、経済動向次第になると説明したが、ハンデルスバンケンは、中銀の予想に基づき、12月利上げの確率を70─80%と算出した。
「主要経済指標が急激に悪化したりインフレが大幅に低下したりしない限り、年内に追加利上げをするだろう」と述べた。
コアインフレ率(エネルギーを除く)は、6月のピークの7.0%から8月は6.3%に低下したが、中銀の目標の2%を22年2月から上回っている。
中銀は24年のコアインフレ率予想を6月時点の4.6%から4.7%に、総合インフレ率予想は3.9%から4.8%に引き上げた。賃金伸び率も4.7%から5.2%に上方修正した。
ノルデア・マーケッツは「今回の決定は明らかにタカ派的だ。金利見通しの引き上げは、賃金の伸びやインフレの加速の長期化を見込んでいるためだ」と述べた。
ただ中銀のインフレ率予想が高過ぎたということもあり得るとし、追加利上げは中銀が可能性が高いとしているが、確実とは言えないと指摘した。