David Lawder
[２６日 ロイター] - 世界銀行グループのバンガ総裁は２６日、富裕国からの新たな拠出案とバランスシートの変更によって、融資能力が１０年間で１０００億─１２５０億ドル押し上げられる可能性があるとの見方を示した。米外交問題評議会のイベントで述べた。
新たな拠出は、通常の出資構成や国際開発協会（ＩＤＡ）の最貧国向け基金に対する通常の拠出とは別の枠組みで、バイデン米大統領が提案した２２億５０００万ドルの世銀向け追加予算が含まれるほか、ドイツ、日本、韓国、サウジアラビア、北欧諸国からも拠出が見込まれるという。
世銀の広報担当者は、バンガ氏が示した融資能力増加には、４月に合意したレバレッジ比率引き上げなど世銀のバランスシート拡張に向けた措置も含まれるとし、これによって１０年間で５００億ドルの新規融資が見込まれると述べた。
バンガ氏は１０月にモロッコで開催する年次総会について、世銀の役割を貧困削減と繁栄共有だけでなく、気候変動やパンデミック（感染症の世界的大流行）、食料不安など世界的課題への対応にも拡大する新しいビジョンが採択されることを期待するとも述べた。