
[ワシントン 2日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が2日発表した9月の製造業景気指数は49.0と、前月の47.6から上昇し、2022年11月以来の高水準となった。市場予想の47.7も上回った。投入価格が低下する中でも生産と雇用が上向き、米国の製造業部門が回復に向けさらに前進していることが示された。
拡大・縮小の分岐点となる50を下回るのは11カ月連続で、2007─09年のグレート・リセッション(大不況)以降で最長となったものの、指数は3カ月連続で改善。BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のシニア・エコノミスト、ジェニファー・リー氏は「米経済のソフトランディング(軟着陸)のシナリオに変化はない」と述べた。
キャピタル・エコノミクス(トロント)の北米チーフ・エコノミスト、ポール・アッシュワース氏は「米国の製造業は最悪期を脱したように見える」と指摘。ただ「世界情勢が軟調なことを踏まえると、見通しはなお弱い」とした。
<雇用指数上昇、価格指数は低下>
先行指標となる新規受注指数は49.2と、前月の46.8から上昇。新規受注の改善で生産が加速し、生産指数は52.5と、50.0から上昇した。
価格指数は43.8と、48.4から低下。財(モノ)の価格低下には朗報だが、全米自動車労組(UAW)が実施しているストライキが将来的に自動車価格の上昇につながる可能性もある。
ウェルズ・ファーゴ(ノースカロライナ州シャーロット)のシニア・エコノミスト、ティム・クインラン氏は「原油価格の高騰が経済の一部に対する向かい風になる可能性がある」と指摘。「全体的に見ると、製造業部門の活発な活動に関連して原油価格が上昇している」とも述べた。
雇用指数は51.2と、48.5から上昇。7月に3年ぶりの低水準を付けたが、その後は回復が続いている。ISM製造業景況調査委員会のティモシー・フィオーレ委員長は、人員削減よりも雇用凍結の方が目立っているとの見方を示した。
<業者の見方まちまち>
業種別では、繊維や一次金属を含む5業種が拡大。一方、コンピューター・電子製品、機械、電気機器、家電製品・部品を含む11業種が縮小した。
調査に参加した回答業者のコメントは9月もまちまち。輸送機器メーカーは「受注と生産は引き続き安定しており、受注残も健全な水準に維持されている」としながらも、「物価高と賃金の調整が続いていることが価格上昇につながっている」と指摘した。
このほか、多様な財(モノ)の製造業者は、全体的な状況は「安定している」としながらも、米中関係のほか、全米自動車労組(UAW)が実施しているストライキによる供給網への影響を注視しているとした。
本当に%USER_NAME%をブロックしたいですか。
ブロックすると、あなたと%USER_NAME%はお互いのInvesting.comへの投稿を見ることができなくなります。
%USER_NAME%は無事ブロックリストに追加されました
この人のブロックを解除したばかりなので、再度ブロックするには48時間待つ必要があります。
このコメントについて下記のように感じます
ありがとうございます!
報告は、確認のため管理担当に送られました
意見を投稿する
他のユーザーと交流したり、あなたの見通しを他の人と共有したり、筆者に質問するにはコメントを使うことをお勧めします。
我々みんなが高いレベルの議論を維持するために以下の事を心に留めてください。
スパムや乱用の加害者は、サイトから削除され、Investing.comの裁量により今後の登録が禁じます。