[ロンドン 12日 ロイター] - 米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)の金利ストラテジストはドイツ10年国債のロングポジション(買い持ち)を推奨した。最近は売りが膨らんで価格が下落し、利回りは上昇して約12年ぶりに3%を超えていたが、中東での紛争による地政学的要因によって弱気相場が終わるとの見方を示した。
スフィア・サリム氏が率いるBofAのストラテジストはドイツ10年債利回りが2%に低下することを目標とし、ストップを3.1%に設定。現在は2.75%前後で推移している。
BofAはこれまで、ドイツ10年国債を短期では弱気と判断していた。欧州中央銀行(ECB)がタカ派姿勢であることや国債供給量が多いこと、投資家が既にロングポジションにあること、データにサプライズがある可能性が高いことなどを要因としてきた。
BofAは2023年第4・四半期にこうした要因の影響が低減し、年末までに利回りが低下すると予想していた。しかし、中東での紛争が激化後に利回りが低下していることから、一足早く強気姿勢に転じた。
サリム氏は「週末に見られた地政学的な情勢は、テクニカルや弱気姿勢に対して大きな課題を突きつけたのは明らかだ」と言及した。