Lisandra Paraguassu
[ブラジリア 27日 ロイター] - ブラジルのルラ大統領は27日の会見で、優先分野に適切な予算を配分する重要性を理由に挙げて、必ずしも2024年までに財政赤字を解消する必要はないとの考えを示した。
ブラジル政府は24年中に財政収支の均衡を達成する方針を表明してきた。ただこれまでに歳入てこ入れ策の導入が遅れ、内容も期待外れとなっているため、この目標の実現は難しくなっている。
こうした中でルラ氏は「(来年の財政赤字)ゼロを目指すのは困難になる。なぜなら私が、とりわけ建設投資向けの予算を削りたくないからだ。わが国にとって優先度の高い巨額プロジェクト(の予算)を年初から削減することを強いる財政目標を設定するつもりはない」と説明した。
その上で同氏は、ブラジルにとって最善で正しい方向へと財政を運営していくと付け加えた。
政府が財政均衡化を掲げてきたことが市場に安心感をもたらした面がある点についても「市場はしばしば貪欲過ぎて、達成できないと分かっている目標を要求し続ける」と、あまりにもハードルを設けないようたしなめた。