Stefanno Sulaiman
[ジャカルタ 21日 ロイター] - インドネシア中央銀行が21日公表した第3・四半期の経常収支は輸出需要の回復に伴い、赤字幅が縮小した。対外収支の改善を受け、大半のエコノミストは中銀が今週政策金利を据え置くと予想している。
第3・四半期の経常赤字は国内総生産(GDP)の0.2%に相当する9億ドル。2年ぶりに経常赤字を計上した第2・四半期から大幅に改善した。
第2・四半期の経常赤字(改定値)は22億ドル、GDPの0.6%に相当。
資源国のインドネシアは、新型コロナウイルス規制の解除やウクライナ戦争を受けた国際商品価格の上昇で2021─22年に輸出が急増した。ただ今年は、石炭やパーム油など主力商品が値下がりし、輸出が鈍化している。
中銀は、世界的な商品価格が低迷する中、鉄鋼輸出の需要が回復したと指摘。第3・四半期は観光部門の回復に支えられ、サービス収支の赤字も減少したと説明した。
ロイター調査では、エコノミスト31人のうち27人が今週の政策決定会合で、政策金利が6.00%に据え置かれると予想。残りの4人は6.25%への利上げを予想した。
経常収支と金融収支の赤字が縮小したことで、第3・四半期の国際収支の赤字は第2・四半期の74億ドルから15億ドルに縮小した。
中銀は今年の経常収支をGDP比0.4%の黒字─同0.4%の赤字と予想している。