［パリ １５日 ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）理事会メンバーであるビルロワドガロー仏中央銀行総裁は１５日、ＥＣＢの次の政策行動は利下げになると述べた。利下げ時期については見通しを示さなかった。
ビルロワドガロー総裁はブルソラマ・テレビに「サプライズがなければ、次の政策行動は利下げになるはずだ」と発言。政策行動は経済指標のみに左右され、日程を考慮して決めることはないと述べた。
「われわれは、眺めをゆっくり楽しめる高台に立っている。金融政策の効果を評価するという意味だ」とし、金利が長期にわたり高位安定する可能性に言及した。
ＥＣＢは１４日の理事会で、２会合連続で政策金利の据え置きを決定した。インフレ期待の低下にもかかわらず金利は高水準にとどまると改めて確認し、利下げ観測を牽制していた。
総裁は、ＥＣＢが「自信と忍耐」というメッセージを市場に発信しようとしたと述べたが、最近の一連の利上げが当初の想定より若干速く実体経済に波及しているとの認識を示した。
ＥＣＢは前日示した経済予測で２０２５年のインフレ率を２．１％とした。総裁はこの予測がフランスにも当てはまるだろうと述べた。仏中銀は来週、インフレ見通しを公表する。
フランス国立統計経済研究所（ＩＮＳＥＥ）が１５日発表した１１月の消費者物価指数（ＣＰＩ）改定値は欧州連合（ＥＵ）基準で前年比３．９％上昇で、速報値（３．８％上昇）からわずかに上方修正された。
ＩＮＳＥＥは１４日、第４・四半期の国内総生産（ＧＤＰ）が前期比横ばい、２４年第１・四半期と第２・四半期は０．２％増との予測を示した。