[バンコク 26日 ロイター] - タイ商務省が26日発表した2023年12月の貿易統計(通関ベース)によると、輸出は前年比4.7%増加した。増加は5カ月連続。 ただ、ロイターがまとめた市場予想(6.0%増)を下回り、11月(4.9%増)から減速した。
輸入は前年比3.1%減少。貿易収支は9億7000万ドルの黒字だった。
国別では米国向け輸出が0.3%増加、日本は3.7%減、中国は2%増だった。
12月の輸出は前月比では2.9%減。
同省は「地政学的な問題が世界貿易に悪影響を及ぼし、グローバルサプライチェーンのリスクになっている。引き続き注視が必要で将来の輸出に影響を及ぼす恐れがある」と指摘。
会見した同省幹部は、中国の景気減速も今年のタイの輸出に大きな影響を及ぼすとの見方を示した。
23年通年では輸入が3.8%減、輸出が1%減で、貿易収支は52億ドルの赤字だった。
同省幹部は、24年の輸出目標である1─2%増の達成は「チャレンジングだ」との認識を示した。
12月は自動車・関連部品とエレクトロニクスの輸出が増えたが、化学品の輸出は減少した。
12月のコメの輸出は前年比4.1%増加、23年通年では13.7%増の876万トンだった。食料安全保障に対する懸念で需要が高まっているという。