Takaya Yamaguchi
[東京 30日 ロイター] - 新藤義孝経済財政相は30日の経済演説で、消費や投資が増加し、さらなる経済成長が生まれる「所得増と成長の好循環」の実現をめざすと強調した。今後の日本経済を見据え「必ず実現しなければならない」との決意も示した。
景気の現状について新藤経財相は「30年ぶりの高い水準となる賃上げ、設備投資、株価など前向きな動きがみられる」と指摘。「デフレから脱却し、経済を熱量あふれる新たなステージへと移行させる千載一遇のチャンスを迎えている」との認識を示した。
一方、企業の設備投資が想定ほど伸びていないほか、賃金上昇は物価上昇に追いついていないとの認識も示し、「賃金を含めた所得の伸びが物価上昇を上回る状況を作ることによって、デフレからの脱却に向け、個人消費の回復をはじめ、経済の再生を着実に進めていく必要がある」と語った。